映画「カリキュレーター」
2014年のロシア映画。

ロシアのSFは、
あの粗削り感が、キライじゃない。

この映画は、
とある地球外惑星に送られた囚人たちが、
「流刑」として、

生きては通過でないとされる「沼」を越え、
「幸福の島」へと自力で行かされる、
というお話で、

まぁ端的に言うならば、
異星でのサバイバル。

ストーリーはシンプルなのだけれど、
まずは映像が、モノクロームのような質感で、
この作品の雰囲気を引き出してる。

次に、その「沼」には、
殺人生物が棲むとされているのだけれど、

その描写を過剰にしてしまうと、
超安っぽい映画になってしまうところを、

そこは控えめに、、、
実に分かってらっしゃる。

そしてなんと言っても、
ヒロインが美人だということと、

そのヒロインと結ばれる主人公が、
自分と同年代ぐらいの中年で、

そこに共感できることは大事ですかね、、、
中年の夢。

最後に辿り着いた「幸福の島」には、
まぁちょっとしたオチがあるのだけれど、
それはオマケみたいなもので、

やっぱりそこに行き着くまでの、
RPG的な冒険譚が、
この映画の見どころですね。

全体をざっくり言うならば、
「ソラリス」っぽい、
不安感と美的感覚を備えていて、

ヘンに作り込んだハリウッド製SFよりも、
よっぽどいいかな。

ロシア美人との異星での逃避行・・・・
いいね。

適正価格(劇場換算):1,200円