2011年のオーストラリア映画。
絶滅したとされるタスマニアタイガー。
そのタスマニアタイガーを狩る、
という仕事を引き受けた、
孤高のハンター・マーティンだが、
獲物を追い詰める一方で、
現地の人々との関係に、
悩み、翻弄される、というドラマ。
何と言っても、
主演のウィレム・デフォーがいい。
その濃いキャラゆえに、
昔は悪役どころが多かった彼だが、
歳を重ねるにつれて味が出てきて、
この作品のような「不器用な男」が、
ハマりまくってる。
獲物を追い求めるというストイックさと、
人間味溢れるドラマ要素との、
コントラストがこの映画の見どころで、
その狭間に悩み傷つく男、
という役回りを、
とにかく上手く演じきっている。
ただ、
全体的にコンパクトにまとまりすぎている気がして、
獲物を狙う緊張感とか、
現地の家族との絆とか、
もう少し時間をかけて、
丁寧に描いてもよかったかなー、
とも思う。
題材は良いだけに、
ちょっともったいないかな。
なので、
ラストシーンの感動具合も、
やや中途半端。
でもまぁ、
こういうテーマの作品は、
ありそうでなかっただけに、
観て損はないかと。
適度なハラハラ要素もあるので、
退屈もしない。
(なので、その分、
感動要素とのバランスが微妙でもあるのだが)
適正価格(劇場換算):1,500円