宇宙の始まりから、
終わりまで。
そしてその間に生命が誕生し、
それが人間という知的生命へと進化、
意識が芽生え、言語を習得し、
芸術を嗜み、宗教に心酔する、
そのような、宇宙スケールの歴史と、
その間に繰り広げられる生命の歴史を、
「エントロピー」を軸に、
考察した本。
途中までは興味深く読めたのだが、
人間になぜ意識が芽生え、
そして言語や芸術、宗教が発生したのか、
あたりの説明から、
もはや科学ではなく啓蒙書のような、
観念的な話となり、
そしてその後に続く、
人類亡き後の宇宙と、
その終わりの解説部分が、
妙に感傷的でクドさも増して、
うーーん、イマイチだなぁ、、
というのが正直な感想。
しかも、肝心の「エントロピー」で、
徹底して貫いて説明するわけでもなく、
都合のよい部分は説明し、
そうではない部分は、
「エントロピー」を持ち出さないなど、
ちょっと粗が目立ってるかなぁ。
コンセプトは良いのだけれども、
ディテールをもっと磨き込んで欲しかった。