2021年、米のサスペンス映画。
「KIMI」っていうのは、
要はAlexaみたいなガシェット(≒家電)で、
「KIMI、音楽を流して」
って言うと、
その通りにしてくれる奴。
いくらAIとはいえ、
万能ではないわけで、
分からなかった言葉や、
誤認識したワードについては、
人の手で覚え込ませる、
つまりプログラムを上書きする必要がある。
この映画の主人公は、
KIMIが認識できなかった発話を、
ひとつひとつ聞きながら、
プログラムを修正していく、
「音声解析士」
という職業なのだが、
あるとき、音声データの中に、
どうやら殺人現場の音が入っていることに、
気付いてしまう。
何とかその事実を、
周りに知らせようとするのだが、
その殺人には、
実はKIMIの経営者自身が絡んでおり、
逆に彼女の命が、
何者かに狙われることになる、、、
というお話。
ソダーバーグ監督ということで、
ハードルを上げ過ぎたせいか、
うーーーーーん、
ちょっと物足りないかなー。
ヒロインは、
「コロナ禍における引き籠り」
という設定で、
それがこの作品に、
やや厚みをプラスしているわけだけど、
でもそれって本当に微々たるもので、
その設定がなくても、
ストーリー自体は成り立つし、
逆にそれがなかったとしたら、
本当にB級以下になっちゃうな。
ソダーバーグ作品の醍醐味ともいえる、
練られた脚本はどこへ行ったやら、
本作はかなりライトな、
サスペンス・アクションで、
敢えて良く言えば、
頭を使わずに見れるのだけれど、
でも反面、
サスペンス・アクションに求められる、
ドキドキ感が足りないしなぁ。
うーん、あまり褒められる点が、
見つからないです。
適正価格(劇場換算):1,200円