2020年、ノルウェーの映画。
展覧会で絵を盗まれた、
女性画家。
裁判で犯人を見た彼女に、
不思議なインスピレーションが生まれ、
犯人の肖像画を描くことを、
思い付く。
やがて、
完成した作品を観て、
号泣する犯人。
※ここで入試なら、
「犯人は、絵を観て何故泣いたのか、
100文字以内で説明せよ」
って、問題を作りたいっす。
以降、画家と犯人との奇妙な関係がスタートし、
同時に、双方の心の葛藤が生まれる。
こんな怪しい奴と付き合ってよいのかしら?
彼女は俺のことどう思ってるんだろう?
お金がない、お金がない…
彼氏に申し訳ないよ…
刑務所から電話しても出てくれない…
・・・・・・・
・・・・・
観終わって最初の感想としては、
主役の二人が特殊な立場であるのは、
設定として興味深いが、
あまりにも感情を、
ストレートに表現しすぎていて、
うーん、ドラマ作品として粗削りだな…
というものだったが、
実はこれ、
ドキュメンタリーだと知って、
驚き、桃ノ木、ハナマルキ。
つまり、
ストーリーも実話であるに加えて、
画家も犯人も、ご本人。
Oh…
そりゃ、ストレートな表現になるよね。
てか、むしろ、
生々しいリアリズムですよ。
ストーリーとしてのドンデン返しではなく、
プロットとして、やられた!
って感じかな。
ノルウェーの映画というのは、
あまり観る機会がないのだけれども、
興味深かったシーンが、
犯人が出所してすぐに、
父親と外食するシーンがあって、
それが和食レストランぽいところで、
箸で刺身を食べていたこと。
(飲み物は、コカ・コーラ)
あと、主人公の画家が、
彼氏と一緒に、
ピザをナイフとフォークで食べていたこと。
まぁ、それらが、
ノルウェーの日常なのかは、
分かりませんが。
それと、刑務所が、
ホテルみたいにキレイ&快適そうなのにも、
驚きましたね。
そりゃ、受刑者も、
太って出てくるわけだ。
とまぁ、
単にストーリーを追うだけなら、
陳腐な作品ではあるけれども、
ドキュメンタリーとして観れば、
かなり評価できる作品。
不思議なものだ。
それも含めて、
興味深い作品かと思います。
適正価格(劇場換算):1,600円