サミュエル・L・ジャクソン、
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演、
2002年米・独合作のサスペンス映画。
サミュエル・L・ジャクソン演じる、
ジャック刑事は、
隣人に頼まれて、
彼氏の家から帰ってこない、
娘の捜索をすることになる。
捜索の途中、
雨に滑って転んだ老婦人を助けて、
家に上がることになったが、
実はその家は、
銀行強盗を企む一味のアジトで、
さぁ、大変。
ワル者共は、
自分たちを捕まえに来た刑事だと勘違いし、
ジャックをローブで縛り、
監禁する。
ミラ・ジョヴォヴィッチ演じる、
ワルの親分の愛人(エリン)を見張りにつけて、
銀行強盗に出発。
あれやこれやと、
いざこざがありながら、
結局はジャックを道連れに、
カネを以てカナダへ逃亡することに。
果たしてその結末は…。
なんかこう書くと、
安っぽいアクションのようだが、
とにかく、
サミュエル・L・ジャクソンと、
ミラ・ジョヴォヴィッチの、
演技が凄まじい。
演技というか、
表情ですね。
言葉を発しなくても、
表情だけですべてを伝えることができる。
名優の証です。
特に、ジャックはチェロを、
エリンはピアノを弾ける設定で、
銀行強盗が行われている間、
二人が残されたアジトで、
セッションをするシーンがあるのだが、
その艶めかしさというか、
色っぽさというか、
二人の間の複雑な感情を、
見事に表現している。
そして、意外なラストシーン。
米・独合作だけあって、
やっぱりヨーロッパ映画の、
エッセンスがかなり盛られてますね。
破れかぶれの果ての、
道行的なシーンとか、
直接的ではない官能シーンとか。
とりあえずは、
ミラ・ジョヴォヴィッチの魅力だけでも、
観る価値は大いにあるかと。
全体的に派手さは皆無の映画ですが、
内容の割に、なぜか心に残る作品です。
適正価格(劇場換算):2,200円