オノマトペの話からはじまり、
子どもはどのように言葉を覚えるか、
なぜ動物は言葉を話せないのか、
等々の考察を経て、
言語の本質に迫るという、
壮大で緻密な論展開が、
かなり読み応えがある。
なかでも特に、
「アブダクション推論」という、
人は非論理的であり、また、
誤りを犯し続けることで、
言語を習得できたのだ、
という説が、
目からウロコであるばかりか、
説得力があった。
また、オノマトペは、
日本語の中の約1%にすぎないというが、
その1%が、
我々の言語体験において、
いかに大きなウェイトを占めるかを、
実感させられた。