今井 むつみ・秋田 喜美 著「言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか」(中公新書)
オノマトペの話からはじまり、
子どもはどのように言葉を覚えるか、
なぜ動物は言葉を話せないのか、
等々の考察を経て、

言語の本質に迫るという、
壮大で緻密な論展開が、
かなり読み応えがある。

なかでも特に、
「アブダクション推論」という、

人は非論理的であり、また、
誤りを犯し続けることで、
言語を習得できたのだ、

という説が、
目からウロコであるばかりか、
説得力があった。

また、オノマトペは、
日本語の中の約1%にすぎないというが、

その1%が、
我々の言語体験において、
いかに大きなウェイトを占めるかを、
実感させられた。

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