オカルトよりの本かと思ったら、
全然違った。
前半、ニューヨークやパリの、
地下を探索するくだりは、
冒険譚的なワクワク感があったが、
後半、探索の対象が、
カッパドキアや、
マヤの遺跡になるにつれて、
人はなぜ暗闇に惹かれ、
畏怖するのか、
ということを、
神経学的、心理学的に考察するという、
若干、重たい(しかもややクドい)話になり、
正直、少し飽きてくるかな。
だが地下世界という響きには、
どこか郷愁めいたものがあるわけで、
人類の文明は、
かたや太陽系を既に超えた一方で、
地球の表面(地殻)については、
ほんの少しなぞった程度にすぎない。
そして地球で一番大きな質量を占めるのが、
地下で暮らすアリだということを考えても、
地下世界というものには、
我々を惹き付けずにはいられない、
何かがあるのは間違いない。
その「何か」について、
臨場感たっぷりと語ったのが、
本書であるといえるだろう。