1989年、メトロポリタン歌劇場のLIVE。
指揮:ジェームズ・レヴァイン、
アイーダ:アプリーレ・ミッロ、
ラダメス:プラシド・ドミンゴ。
演奏、歌唱、演出、舞台、どこをとっても完璧。
世間的なウケは第二幕だろうが、
やはり圧巻は第四幕。
第一場の王女のアリアから、フィナーレの変則の三重唱、
これを観て感動できない人はおそらくいるまい。
ヒロインのアイーダよりも、
その恋敵の王女アムネリスの方が、キャラとしては好きである。
そのアムネリスを演じたドローラ・ツァーイックの歌声・表情が、
これまた素晴らしい。
今までDVDのオペラで感動できたことはなかったが、
この名盤はそんな不安を一掃するに十分すぎた。
「アイーダ」の作曲は、ジュゼッペ・ヴェルディ。
同じファーストネームを持つ、
異端の指揮者ジュゼッペ・シノーポリのことを思い出して、
Wikipediaで調べたところ、
2001年にオペラの指揮中に急逝されたのこと。
そしてそのオペラが、この「アイーダ」だったというのは、
何とも因縁を感じてしまった。
今更ですが、この場を借りてお悔やみ申し上げます。
僕が中学生のときに初めて買ったマーラーが、
シノーポリ指揮の「大地の歌」だったことを思い出した。