科学とインチキの間といっても、
・ギリギリだけれど科学といえるもの
・科学っぽいけどインチキなもの
・グレー判定のもの
に大別される。
それぞれが厳密にどう異なり、
それらに対峙するときに我々はどういう態度でいるべきかを、
科学者である著者が、科学者的視点で語った本。
UFOや超能力といった、オカルト的なネタも取り上げられてはいるが、
いわゆる「トンデモ科学本」のように読者を煽るのではなく、
あくまでも「アンチ科学」の一例として扱っており、
著者の態度はあくまでも厳格である。
途中の、科学とは何か、科学の現場はどうなっているか、
を語った章は、かなり難しくて一般的ではない気もしたけれども、
この著者の「インチキ科学」に対する真摯な取り組みを理解する上では、
重要なのだろう。
科学の進歩した現代でさえ、いや、そういう現代であるからこそ、
我々が「インチキ科学」に出会い、
時には騙されてしまうという機会も増えてきている。
このような本を読んで、そのための心構えをしておくことも大切だろう。