思わせぶりなシーンが続くだけで、
中身は薄っぺらいサスペンス・スリラー。
2年前に妻を何者かに殺害された、検死官の主人公。
ある日、解剖した死体の中から古風な鍵が見つかり、
以後、不思議な事件に巻き込まれていく、、というお話。
どうやらその鍵が呪われているらしく、
それを持った人は精神に異常をきたす、
というのがこの話のすべてなのだけれど、
んー、そういう超常現象をネタにするのであれば、
もっと振り切った内容にした方が良かったと思うし、
この映画のように、中途半端に犯人捜しサスペンス風を装うのであれば、
超常現象が絡んでいる時点で、興味は半減してしまう。
なぜならば、次々に起きる事件や人物たちの行動に、
関連性も必然性もなく、
単にそれは「鍵の呪い」ということで片づけられてしまうから。
ヒエロニムス・ボスの絵画が絡んでいると知って、
どういう使われ方をされているのか楽しみだったのだけれども、
そちらも、かなりイマイチ。
キャストにもあまり魅力がなく、
まぁ残念な一本かな。
適正価格(劇場換算):900円