つかみどころがないというか、
何とも不思議な感覚の映画。
最初の3分の1はコメディ、
次の3分の1は割とシリアスなドラマ、
そして最後の3分の1はサスペンス調。
冴えないサラリーマンのボブは、
自分を馬鹿にする同僚を殺そうと、
職場で銃に弾を込めるが、なかなか実行できない。
そうしているうちに、
同じことを考えていた隣の席の男が銃を乱射し、
ボブはその男を射殺、
一躍ヒーローとして有名人となる。
会社ではいきなり役員に昇進、
マスコミにも追い掛けられ、
今までの静かな暮らしが一転したことに戸惑いながらも、
乱射事件で重傷を負った美人の副社長の介護を続けるうちに、
二人の間には愛情が芽生え、
徐々に新しい境遇にも慣れて、自信も生まれてくる。
しかしボブは、今自分がちやほやされているのは、
あの事件があったからこそであり、
そうでなければ、やはり自分は嫌われ者のままなのではないかと、
複雑な心境でもあった。
そして、その憤懣がピークに達したとき、
実は・・・(これ以上はネタバレのため省略
最後の最後で、「実は」のドンデン返しがあるのだけれども、
そこがちょっと乱暴というか、分かりづらい。
クリスチャン・スレイターの冴えないサラリーマンっぷりと、
どことなくのんびりとした、作品のテンポが、
まぁまぁの見どころ。
適正価格(劇場換算):1,500円