映画「パスワード:家 (h0us3)」

スペイン発のSF映画。

SFというと、
派手なCGが前提なのは一昔前の話。

以前紹介した「ランダム 存在の確率」のように、
日常生活に起こりうる事象を、
科学的(?)に脚色したタイプの映画。

製作側とすれば予算が抑えられる一方で、
観る側としてはそれなりの覚悟を要求される。

舞台設定は、
数組のカップルが集まるホームパーティ。
(個人的には、この設定は大好きです)

メンバーにはITに詳しい人が多く、
前半は、ワインを飲みながら、
パスワードの脆弱性等の話で盛り上がる。

ちょうど半分を過ぎた頃、
パーティのホストが、
秘密のアプリのDLに成功したという話になる。

そのアプリとは、
未来が見えるアプリ。

30秒後の未来が見えるアプリだったのだが、
メンバーの一人がプログラムを書き換え、
数日後の未来を見ることに成功してしまう。

まぁ、予想通り、
そこに映し出されたのは、
badな未来なわけでして、

その内容と、そこに秘められた真実に、
ホームパーティ一同が翻弄される、というお話。

かなり「IT寄り」な内容になっていて、
観る人を選ぶタイプではあるものの、

そこが逆に、この映画の斬新さというか、
特徴になっていて、僕は好きかなぁ。

ラスト近くで主人公が、
種明かしっぽいことをするのだけれど、

さらにその後のラストシーンで、
あぁ、やっぱね、という、
二重ドンデン返し的なオチが付くのも、

お決まりとはいえ、
妙に納得感がある〆になっている。

ちなみに、Amazon Primeでは、
「ホラー」のタグ付けがされてますが、
ホラー要素は皆無なので、ご安心ください。

適正価格(劇場換算):1,200円

※※追伸※※
この映画のマノロ・ムンギア監督からメールがきた。
twitterの公式アカウントからもコメントもらったので、
きっと本物だろう。

作品を紹介したお礼だったのだけれど、
なんて謙虚な人だ。

もう少し褒めておくべきだったと、
少し後悔。

この映画の前半は実話で、
テクノロジーデバイスのセキュリティを強化することを、
人々に伝えることがこの映画の目的だったいう。

そして「未来が見えるアプリ」の元ネタでもある、
暗号化された秘密ファイルは実在するらしく、

そのダウンロードURLも送ってきてくれたが、
さすがにそれを落とす勇気はない。

メールの冒頭で、
「申し訳ありませんが、私はGoogle翻訳を使用しています」
とわざわざことわるなど、
人柄の良さが滲み出るようなメールだった。

他の作品も観る機会があれば、
ぜひ観たいと思う。