2015年の、マケドニア・コソボ合作映画。
バルカン半島近辺の、
日本からは最も馴染みの薄い地域のひとつということもあり、
興味をもって鑑賞した。
売春婦のマリカは、
正当防衛で客を殺してしまい、
列車へと逃げ込む。
そこで同席した女性のヤナを頼り、
ヤナの住む小さな村で過ごすこととなる。
やがてマリカの素性がバレることになるが、
ほぼ同時に、ヤナの過去の秘密も明らかとなり、
暗い過去を背負った女性二人の間に、
不思議な友情が芽生えることになる。
警官を含めた、
村の少ない住民とヤナ・マリカの駆け引き、
そしてヤナの過去に対する復讐、
これらが緊張感をもって描かれ、
見応え十分な、いかにもヨーロッパ映画。
タイトルの「本当の目的」というのは、
ヤナがなぜ村へと帰ってきたのかを暗示していて、
あーなるほどと、
それほど込み入ったストーリーではない分、
スッと納得できる。
全体として重い雰囲気ではあるものの、
最後にカタルシスがあることで、
ちょっと気が楽になるかな。
途中、登場人物が、
「ラキア」という酒を飲むシーンがあるのだけれども、
調べてみたところ、
東欧特有の蒸留酒(ブランデーの一種)ということらしい。
通販で扱っている店を見つけたので、
近々その感想も報告しようと思う。
適正価格(劇場換算):1,600円