2016年ドイツのSF映画。
エイリアンに侵略され、
地下生活を余儀なくされた人類だったが、
地上に一定間隔で「監視塔」を設置、
そこに兵士を一人ずつ配置して、
逃げ遅れた人々の誘導や、
エイリアンからの防衛を務めていた。
とある監視塔に配置され、
100日間の任務に着任した主人公。
始めのうちは余裕だったが、
単調な生活や、不審生物の目撃等により、
次第に精神に異常をきたし、
「そもそもエイリアンなんていなくて、
すべては政府の陰謀なのでは?」
と疑いだす。
果たして真相は、
そして監視塔の主人公はどうなるのか…
というお話。
僕の大好物である、
低予算のいわゆる「B級SF」ですが、
なかなかいい雰囲気なんじゃないかしら。
一時期、宇宙船で孤独に過ごす、
というシチュエーションの作品が流行ったけれども、
これもその流れを引くもので、
「エイリアンの監視塔」という設定が、
なかなかうまい。
主人公の心の動きも丁寧に描いているし、
退廃的な雰囲気も表現できているし、
これはなかなかの佳作だと思う。
ちなみに、エイリアンは後半に登場します。
どんな見た目なのかを言ってしまうと、
ややネタバレになるので書きませんが、
あまり見せすぎると、
安っぽくなってしまうところを、
ギリギリのところまでセーブしたのも、
好感が持てるかな。
ほぼ全編にわたって、
緊張感が持続するので、
そこそこ高密度な鑑賞体験にはなる。
適正価格(劇場換算):1,400円