2016年の日本映画。
いや~~~、
これはゴジラ映画ではなく、
もはや政治パロディ。
突然、怪獣が現れたという「有事」に、
政治家がドタバタする姿を描くのがメインで、
「ゴジラ」を、
「東日本大震災」や「新型コロナ」に置き換えれば、
あー、なるほどね、と頷ける。
ただ、
怪獣映画としては製作力不足だし、
政治映画としては浅すぎるということで、
中途半端で消化不良な出来になっている。
総監督が庵野秀明ということで、
多少期待はしたのだけれども、
要は「エヴァンゲリオン」や「巨神兵(?)」、
の焼き直しだし、
普段ドラマや邦画を観ない自分には分からないが、
役者一同、揃って棒演技だし、
あまり褒める所がない、
というのが正直な印象。
あと細かいことを指摘するならば、
特に前半、
政治家(大臣)たちが、
あまりに雄弁すぎる。
実際を見ても分かる通り、
政治家の「しゃべり」は、
ぎこちなく、意味不明ぐらいにした方が、
リアリティがあるわけなので、
どうせ政治劇を描くのであれば、
そのあたりのディテールにも、
もう少し拘ってほしかったかな、と。
庵野秀明としては、
手持ちのネタを、
ゴジラに置き換えればよいだけなので、
まぁ、楽しかったんでしょう。
んーー、
「日常に降って湧いた不条理」
という庵野ワールドを、
ゴジラというネタで表現したという、
それだけの作品なので、
好き嫌いの評価は分かれるでしょう。
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