2022年・USの音楽ドキュメンタリー。
ボンドのテーマの、
重厚なブラスに絡んでくる、
印象的なギターの旋律、
どこか悲哀を帯びた主題歌…。
内容はタイトル通り、
007シリーズの劇中音楽が、
いかにして作られたか、
またそれらが、
各作品にどのような効果を与えているか、
そしてそれに関わる、
作曲家や歌手、そして俳優達について、
インタビューを交えながら、
紹介している。
ボンド役は誰なのか、
ボンドガールは誰が演じるのか、
と同じぐらい、
「主題歌を誰が歌うのか」
は、このシリーズにとって超重要でなのだが、
『スペクター』のテーマは、
もともとサム・スミスではなく、
レディオヘッドで決まる予定だったそうで、
「幻の」レディオヘッド版オープニング(?)
がチラ見できたのは、
なかなか興味深かった。
60年も続く伝統的なシリーズ映画において、
その音楽がいかに大切に作られているか、
いわば、
伝統を貫きながら新たに挑戦し続けるという、
モノ作りへのこだわりが、
このシリーズのファンでなくても、
十分すぎるぐらいに伝わってくる、
良質なドキュメンタリーだと思う。
劇中シーンの挿入も盛りだくさんで、
もちろん、ファンは見るべし。
適正価格(劇場換算):1,800円