進化学の「二大巨頭」の学説の違いを、
分かりやすく説明したのが、本書。
両者の違いを乱暴にいえば、
内的要因なのか外的要因なのか、ということ。
理論があって結果を予測する、というパターンの科学ではなく、
あらかじめ分かっている結果に対して原因を探る、
というパターンの科学は、
地味であると同時に、証拠探しが難しいという問題があるのだが、
進化学というのはそんなハンデを感じさせない、興味深い謎解きである。
そんな進化学を、一般向けの分かりやすい本で世に広めたグールドの功績は大きい。
逆に、ドーキンスの著書は難解極まりないのだが、
この本のお蔭で、だいぶ理解できたように思う。