地球から60数光年先で、青い惑星が発見されたというニュース。
※ちなみに、この距離は、天文学的には「ご近所」の部類である。
星の色が意味するものは、恒星と惑星とで、異なる。
太陽のような恒星というのは、
自らがエネルギーを発する、いわば巨大な核融合炉であり、
色の違いは、すなわち表面温度の違いを意味する。
青白い星ほど温度が高く、赤い星ほど低い。
その恒星の光を反射するだけの惑星においては、
色はすなわち、成分を知る指標となる。
火星が赤く見えるのは、酸化鉄のせいであるし、
地球が青いのはもちろん、水の海が原因。
では、今回ニュースになっている「青い惑星」には、
地球のような水の海があるのかと言われれば、そういうわけでもない。
たとえば我々の太陽系の惑星のひとつである海王星のように、
鮮やかなブルーであっても、その原因がメタンである場合もある。
今回のニュースで重要なことは、
「青い惑星」が見つかったということではなく、
系外惑星の色が初めて観測できたということ。
現在、太陽系外の惑星は数多く見つかり始めているが、
色が分かったのは今回のケースが初めて。
惑星探し競争も、だいぶレベルが上がってきたようだ。