2022年、日本のSF・コメディ映画。
我々、ウルトラマンやゴジラ世代からすると、
ヒーローが颯爽と怪獣を倒すのは良いが、
ではその怪獣はどうなるのかというと、
言われてみれば確かに、
廃棄物?になるわけですな。
そこに上手く目を付けたのが、
この映画。
でも、そういうテンションで、
真面目にこの映画を観ると、
絶対、失望すると思います。
なぜならこの映画は、
(たぶん)現在の政治に対する風刺であり、
言ってしまえば、コメディ。
西田敏行が、
総理大臣役をしていることから分かるように、
福島原発しかり、コロナしかり、
「想定外の事象」が発生したときに、
如何に政府の対応がテキトーで、
現場が煮え湯を飲まされるかということの、
痛烈な批判と思えば、
この映画も観れるようになるかもしれません。
話はそれますが、
この映画を観て、
洋画と比べて、
何故邦画に違和感があるのか、
その理由が分かった気がします。
おそらく洋画は、
口語をベースに脚本が書かれている。
当たり前ですけどね。
役者が演技して、
その場で話すわけですから、
セリフが口語以外であるはずがない。
でも邦画というのは、
役者が話すことを前提としておらず、
文芸としての脚本が、
ベースになっているのではないでしょうか。
なので役者のセリフが、
不自然に長かったり、
妙に説明的だったり、
まるで小説を読んでいるかのような、
錯覚に捉われる。
演劇ならそれでも良いが、
映画だとどうしても違和感あるよね。
業界事情に全く詳しくないけれども、
この脚本の刷新こそが、
日本映画界の、
次なるステップなのではないでしょうか。
さてこの映画、
正直途中はコメディと思いながらも、
上述したような、
日本映画的な、ダラダラとしたやり取りが続き、
正直、眠くなります。
というか、自分は寝落ちしました。
まぁ、最後に、
やはりそうですよね、という、
お決まりのオチを付けてくれて、
溜飲を下げてくれた(?)のは、
良いのかもしれませんが、
どうでしょう、
パロディとしては作り込まれているものの、
感想としては、一言、
「長すぎるよ」。
あと、主演の俳優(山田涼介っていう人?)が、
スゲー整形臭していたのが、
マイナスポイントかな。
繰り返しますが、
最初に観る時の、
期待値というか、
テンションというか、
そこがポイントです。
はい、これは現代に対する風刺であり、
コメディでございます。
適正価格(劇場換算):1,400円