生命は、海で生まれ、海で進化した。

生命にとって、酸素は不可欠なものではなく、「水」こそが必須なものだ。

しかし、必ずしも「水」(H 2O)である必要はなく、
別の液体であっても、生命が育まれる可能性がある。

この宇宙には、軽い元素ほど多く存在する。

軽い順に、水素、ヘリウム、リチウム、
ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、そしてネオン。
宇宙空間で、「割とメジャーな」元素といったらこのあたりだろう。

だから、惑星に海が存在する場合、
その中身(液体)は、上記の元素の組み合わせでできる物質であろう。

上記のうち、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、ネオンは、
他の元素と結びつかないので、除外。

残るは、水素(H)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)となる。

この4元素を組み合わせて出来る可能性があるのは、

水(H 2O)
アンモニア(NH3
メタン(CH4

となる。

つまり、惑星に海があった場合、それは、
「水の海」「アンモニアの海」「メタンの海」のいずれかであろう、ということだ。

もし地球が、「水の海」ではなく、「メタンの海」に覆われていたとしたら、
生命は、現状とは全く異なる形状だったに違いない。

しかし、「アンモニアの海」も「メタンの海」も、
実はそう簡単には存在できない。
それはなぜか。

物質は、温度によって、気体・液体・固体の三態を示す。

水が液体でいられるのが、0℃~100℃なのに対し、
アンモニアは-77.73℃~-33.34℃、
メタンは-182.5℃~-161.6℃の間でしか、液体でいられない。

つまり、アンモニアやメタンは、水に比べて、
液体状態を保つための条件が非常に厳しいわけで、
この条件を満たす惑星は、そう多くはないであろう。

例えば、金星は水が気体の状態、つまり水蒸気として存在しており、
火星は水が固体の状態、つまり氷として存在しているが、
水が液体として存在しているのは地球だけ、というのと同じである。

それでも、土星の衛星のタイタンにはメタンの海(湖)が存在しているように、
可能性はゼロではない。

果たして、「メタンの海」にはどのような生命が存在しているのか。

想像してみるのも悪くはないが、
でもそれは、我々をワクワクさせるような生物ではなく、
単細胞生物である可能性が高いだろう。

なぜならば、我々地球上においてでさえ、
生命の歴史の9割以上は、単細胞生物の歴史であるからだ。

しかも、なぜある日突然、単細胞生物から多細胞生物へと進化を遂げたのかも、
いまだに分かっていない。

このブログには何度も書いているが、
僕の考えとしては、宇宙における生命は、
それほど珍しいものではないと思っている。

ただしその大部分は単細胞生物であり、
多細胞生物へと進化できる可能性は、1割もなく、
そしてそれが、さらに知的生命体へと変貌できる可能性は、、、
絶望的な数値だろう。

ともかくも、「海を探せ!」というのが、
地球外生命体探索の合言葉と言ってもいいだろう。

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