病気、戦争、事故、自殺…
ヒトに死をもたらす、
これらの脅威について、
我々は歴史を通じて、
どう向き合ってきたのか、
あるいは、
どう向き合うべきなのか、
について論じた本。
コロナ禍に執筆された著書のせいか、
死因の中でも、
特に感染症については、
かなり細かく考察している。
そのせいかな、
全体のバランスが、
やや偏っている感じが、
しないでもない。
ただ、我々にとって、
死が避けられないものである以上、
それをもたらす出来事については、
いくら知っても、
知り過ぎることはないわけで、
縁起でもないかもしれないが、
この本を読みながら、
自分の「死に様」について、
あれこれと考えてみるのも、
決して無駄なことではないと、
思われる。
生まれ方は、
皆同じであるのに、
死に方は、
様々であるというのは、
よくよく考えてみれば、
不思議なことである。
しかも、
我々に選択肢が、
与えられているわけではなく、
予期できる場合もあれば、
覚悟の暇すら、
与えられない場合もある。
死とは、
やはり不思議なものだ。