
サー・リドリー・スコット製作総指揮による、
2017年USのSF映画。
雰囲気でいうと、
『ガタカ』に近いかも。
戦争により、
地上の99.6%が破壊された近未来が、
物語の舞台。
そこでは人間の行動は、
すべて監視・コントロールされ、
「人間らしい感情」は排除、
もし感情が芽生えたものは、
「病気」として処分される。
だが、同じ職場で働く、
主人公の2人には、
最も人間らしい感情のひとつである、
「恋」が芽生えてしまう。
規律を破れば、
命まで処分されてしまうことと、
人を愛してしまったこととの、
悩みと葛藤、
これがこの作品の、
メインテーマである。
人知れず逢瀬を続けていた二人だが、
やがてバレることとなり、
果たして二人の運命は…。
リドリー・スコットは、
最近のエイリアンものでは、
「人間はどこから来て、どこへ向かうのか」
「人間の起源は何か」
というテーマを、
やたらと押し出しているように、
感じられるが、
この作品では、
その「人間の起源」を、
「感情」であると、
ストレートに表現することに、
成功していると思う。
※本作には、
もちろんエイリアンは出てこないけれども、
ちょっとそれを彷彿させて、
ニヤリ、としたくなるような、
シーンや台詞は、ある。
映像も音楽も、
抜群のセンスで、
引きと寄りのコントラストを多用した、
カメラワークなど、
見どころは十分なのだが、
ちょっと恋愛ドラマ色が強くて、
おっさんには、
若干しんどかったかも…。
ただそういう意味では、
普段SFを観ない層にも、
おススメできる。
SFをベースにした、
切ないラブストーリーです。
適正価格(劇場換算):2,300円