映画「ゴーン・ガール」

感想をひと言で書くなら、「怖い」。
これに尽きる。

実話が元ネタで、原作の小説もかなり有名らしいのだが、
「セブン」のデイヴィッド・フィンチャー監督らしい、サスペンス・スリラーだと思う。

「アルゴ」で完全に一皮剥けた感のあるベン・アフレック演じる、平凡で押しに弱い夫と、
ロザムンド・パイク演じる、美人で才気溢れる妻。

実はこの妻がとんでもない女で、
恐妻を通り越して、最早サイコと呼んでいいレベルにまで行動がエスカレートし、
破滅の淵まで夫を追いつめる。

物語は、この妻が行方不明になるところから始まり、
態度が煮え切らない夫に嫌疑がかかり、サスペンス風に展開するのだが、

その謎は中盤であっさりと種明かしされ、
そのあとは、ひたすら妻の狂気が加速してゆく。ここからが怖い。

聡明な妻から、悪魔のような女まで、
表情や演技はもちろん、途中で体型を変えてまで、
この「モンスター」を演じたロザムンド・パイクの演技は、見どころ十分だ。

直接的なエグい描写もあるにはあるけれど、
観る側に心理的な恐怖と不快感を与えることに重点が置かれており、
製作者側の狙いは、ズバリ成功していると思う。

適正価格:2,000円

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