B級映画だということが最初から分かっていながら、
観終わって批判するのは、よろしくない。
せめてひとつでも良かった点を見つけて褒めてあげるのが、
B級映画に対する供養ってもんだ。
・・・と思って観たんですけどね。
これがなかなか、キライじゃない。
みなさんご存知のとおり「宇宙戦争」って、数多く映画化されていて、
僕もそんなに観ているわけじゃないけれど、
最近の作品でいえば、トム・クルーズの「宇宙戦争」とか、「インデペンデンス・デイ」とか、
あのあたりは、何か綺麗事すぎる気がしていて。
(このブログではしつこく書いているように、エイリアンはそんな攻め方は絶対にしないけれども、)
もし仮にエイリアンが武力で地球に侵攻してきたら、
そんなにクリーンな状態では済まされないでしょ、っていう。
もっと血腥いはずだし、人間同士の醜い争いもあるはずだし、
でもそれはなかなかメジャー作品では描けないから、
B級映画こそがそこを担うべきであって、
そういう意味で、今回の作品は、なかなかイイ線いってる。
自分的には苦手な、結構グロいシーンもあるんだけれど、
リアルといえば、リアル。
低予算のわりには、CGもそこそこだったし、
いま流行のPOV要素を散りばめたりの工夫もあったし、
そんな中で一番評価したいのは、最後の「オチ」を描かなかったこと。
「宇宙戦争」の最後のあのオチは、原作が書かれた当時からすればかなり斬新だったはずなのだが、
刺激的なSFに見慣れた現代人からすると、物足りないし、拍子抜けするといってもいいのだけれど、
この映画は、そこまでいかずに終わる。
だいたいこんな映画を観る人は、「宇宙戦争」のあらすじなんて当然知っているはずで、
別に今更、あのオチなんていらないでしょ?、だったらその前に終わらせるのがイイんだよ、
という、制作者の粋な計らい(?)が感じられたとまで言ってしまうと、
ちょっと贔屓しすぎかな・・。
ヒマつぶしには、十分アリ。
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