月(moon)についての行事である、
「二十六夜」(旧暦七月)、「十五夜」(旧暦八月)、

「十三夜」(旧暦九月)それぞれに関する怪談を、
知人から聞いたという形で紹介したもの。

内容は、怪談といってもおどろおどろしいものではなく、
いかにも綺堂らしい、しんみりと情緒深いものになっている。

怪談といえば、月の出ない真っ暗な夜の方が似合う気もするが、
月が燦然と輝く夜のものでも、それはそれで興味深い。