「フィリピンパブ嬢の社会学」(中島 弘象)

 

タイトルに惹かれて読んでみたのだが、
期待していたような「社会学的な考察」は皆無で、

20代の著者が、フィリピンパブ嬢にハマって、
結婚するまでの経緯を、おもしろおかしく語った本だった。

偽装結婚の仕組みとか、
裏で操っているコワい人たちのビジネスとか、
参考になることも結構あったし、それなりに面白かったから、
「看板に偽りアリ」ではあるが、まぁ許そう(笑)。

でもまぁ、冷静に考えると、「キャバクラ」という業態は、
決して国際基準ではないユニークなビジネスだし、

さらにそこで働くために、海外から大勢の女性が必死でやって来るというのも、
決して胸を張って自慢できる現象ではない。

そういう珍奇な(?)世界に興味を持ち、
結婚という形で自らの行動の責任を取ったこの若い著者の、
今後の結婚生活の続編を、楽しみにしたい。

ちなみに僕は、フィリピンパブは苦手です。