映画「L.A.コンフィデンシャル」

 

20年前に観て以来、
いまだにこの作品を超えるサスペンスはない、と思っている。

練りに練られたストーリーはもちろん、
世界観、キャスティング、音楽・・・とにかく全部が好きで、
英語の原作本を買って読んだのは、これと「イベント・ホライズン」(w)ぐらい。

久々に見直してみたのだけれど、やはり完成度が段違いに高い。

ケヴィン・スペイシー演じる、陽気で余裕たっぷりのベテラン刑事と、
ラッセル・クロウ演じる、猪突猛進なギラギラ刑事、
そして、ガイ・ピアースによるエリート若手刑事、

話の核となる、この三人の人物の個性が、
いまや名優となった、若き日の三人の役者によって演じられるワクワク感は、
まぁ、これは観ていただかないと、言葉ではなかなか伝わらない。

そして、紅一点とも言うべき、キム・ベイシンガー演じる娼婦の使い方が、
これまた、うますぎる。

ドロドロした男の犯罪劇に女あり、というか、
この作品で一番重要な役どころといっても過言ではないだろう。

既に解決済みと思われた事件が、
思わぬところから綻びを見せて、

点と点とがつながり線となり、それがついには面となり、
ストーリーは意外な方向へと進んでいき、
思わぬ展開を見せる。

前半の断片的な出来事を、
後半で紡いでいくストーリーは、見事としか言いようがなく、
それをテンポよくまとめた脚本も、流石すぎる。

名作を観ると、やはり心が引き締まる。

適正価格:2,500円(劇場換算)