映画「ある女流作家の罪と罰」
2018年のアメリカ映画。

(失礼ですが極めて客観的に表現すると、)
性格が悪く、アルコール依存症で、
同性愛の、猫好きの、売れない作家の、
51歳の太った女性

による自伝を映画化。

なので、実話ということなのだろう。

主人公のリーは、仕事をクビになり、
途方に暮れていた矢先、
図書館の本に挟まっていた作家の手紙を盗んでしまう。

これが首尾よく売れたため、
「偽造しちゃえばいいんじゃね?」
と思い付き、

その作家仕様のタイプライターを購入し、
便箋は年代感を出すためにオーブンで焼き、

そして持ち前の文才を駆使して、
ニセ手紙を作っては売りさばく。

しかし案の定、FBIの目に留まり、
あえなく御用、

裁判所に出廷して、さてどうなる…
というお話。

直筆の手紙であれば、
そう簡単には偽造できないだろうが、

タイプライターというのが、
いかにもというか、
なるほどといった感じで、

次々に相手を騙していく痛快さと、
彼女を取り巻く(数少ない)人間ドラマが、
この映画の見所かな。

主演のメリッサ・マッカーシーと、
その友人役であるリチャード・E・グラントの演技が、
とにかくお見事。

単純なストーリーで、
決して共感できない登場人物なのに、

なぜか惹き込まれてしまうのは、
やはり良き役者あってのことなのだろう。

決して心温まる話ではないし、
かといってドキドキもハラハラも(死語)ないし、

でものめり込んでしまう、
うーん、映画って楽しいね。

適正価格(劇場換算):1,800円