映画「パリ、憎しみという名の罠」
2017年のフランス・ベルギー合作による、
クライム・サスペンス。

父から継いだ会社を経営する主人公。

負債が莫大となり会社を畳むが、
「炭酸ガス排出枠」を、
海外のダミー会社を通して売却することで、
脱税による利益を生むことに気づき、
一発逆転に成功する。

公私ともに順調かと思われたが、
汚い金には汚い奴等がたかるもので、

幸せの期間はあっという間に終わり、
再び奈落の底へと落ちることになる…。

冒頭で主人公が射殺されるシーンがあり、
オチが分かっている状態でのスタートなので、

観る側としては、余計な気を使わなくて済むし、
レビューする側としても、
ネタバレの心配をしなくていい(笑)。

ストーリーは単純だが、
短期間での人生の浮き沈みにスポットを当てて、
テンポ良い仕上がりになっていることが、
評価したい点かな。

主人公同様、
会社を畳んだ経験がある自分としては、
興味深く鑑賞できたわけだが、

廃業する際に、この主人公のように、
起死回生のプランを思いついたならば、
いまの人生は違っていたのかも、、
と思う一方で、

これを観て痛感したこととしては、
やはり組む「仲間」は慎重に選ぶべし、
ってこと。

僕は誰とも組まず、
最初から最後まで一匹狼だったので、
ある意味、被害を最小限にできたのかもしれない。

あと、劇中で、
ユダヤ人の諺みたいなのが出てくるが、
我が国においても、

悪銭身につかず
臭いモノにはハエがたかる

といった言い回しが昔からあるわけで、
やはり汚い金の誘惑は、
スルーする勇気が大事ということでしょう。

調べてみたら、
主役のブノワ・マジメルという俳優は、
僕と誕生日がほぼ一か月違い(1974年5月11日)ということで、
その点にも、妙な縁を感じてしまった。
(もちろん、あんなイケメンではないですが)

フランス語のRAPは、カッコいいな。

適正価格(劇場換算):1,800円