ドキュメンタリー映画「今日もどこかで馬は生まれる」
JRAの競走馬の場合、
引退後のセカンドライフとしては、

・繁殖にあがる
・地方競馬に転厩する
・乗馬になる

というのがメインだが、

それ以降の、
「消息不明」として扱われるサードライフや、

そもそも上記のセカンドライフにすら、
入れなかった場合については、

いわば「業界のタブー」として、
グレーゾーンとなっていた。

いわば「不要物」となってしまった競走馬が、
どのような末路を辿るのか、
に踏み込んだのが、この映画。

肉加工業者のインタビューなど、
かなり生々しい現実を知らされる一方で、

なんとか馬が幸せなサードライフを送れるようにと、
力を尽くす人々もいることが分かり、

一競馬ファンとしては、
なかなか複雑な想いで観ることとなった。

競馬に限らず、
我々人間の生活は、
動物の犠牲の上に成り立っている面が、
多分にある。

それが食用であればまだしも、
ギャンブル、ファッションや、
その他娯楽のために、
動物たちが不当な扱いを受けているという事実は、
さすがに辛い。

それをきっぱりと断つことはできなくても、
現実を知ると知らないのとでは、
やはり大きな違いがあると思っていて、

動物たちの犠牲を認めたうえで、
我々には何ができるのかを、
真剣に考えるべきなのだろう。

年間3兆円にもなるという、
JRAの売上に貢献(?)している自分としては、

その一部が、
使命を終えた馬たちの生活に充てがわれることを、
どうかお願いしたい。

適正価格(劇場換算):1,500円