サスペンス・スリラー・ミステリー

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「三角館の恐怖」(江戸川 乱歩)

本当はロジャー・スカーレットの、 「エンジェル家の殺人」を読みたかったのだけれども、 kindle版が出ていなかったので、 その翻案であるこちらの作品を読むことにした。 一番の興味の的だったエレベーターの密室殺人のトリックも、 第一の殺人のトリックも、そして犯人についても、 (自慢ではないが)分かってしまった自分としては、 それほど感銘を受ける内容ではなかったのだけれども、 築地の川沿いの洋館を対 […]

映画「ハプニング」

シャマラン監督の映画は久々に観たのだけれど、 これは結構好きかも。 植物がまき散らす毒素(?)が原因で、 人間が次々に自殺をしていく中で、 主人公夫婦がサバイバルしていくお話。 こういう不条理な恐怖を描くのが、 シャマランの真骨頂なわけなのだが、 何事も論理的に考えていた若い頃は、 それが許せなかったわけだけれども、 (一応)世の中の「ヤルセナサ」を知ってしまったおっさんになってみると、 あら不思 […]

「すべてがFになる」(森 博嗣)

最近ハマっている、密室系推理小説。 絶海の孤島に造られた、 セキュリティ万全の研究所。 そこで半ば監禁状態で暮らす女性博士が、 ウェディングドレスを着たまま手足を切断され、 目撃者たちの目の前を、ロボットで運ばれて移動するという、 やや衝撃的なストーリーになっている。 ネタバレギリギリの書き方をするけれども、 研究所自体のシステムは完璧だと思われていたにもかかわらず、 結局はそれを作った人物自体が […]

「ブラウン神父の不信」(G・K・チェスタトン)

探偵小説の古典中の古典、 チェスタトンによるブラウン神父シリーズ。 たぶん10代の頃にいくつか読んでいるはずだけれど、 最近ちょっと密室系トリックに凝っていることもあり、 ならばまずは古典を、 ということでブラウン神父に白羽の矢を立ててみた。 どの作品も短編なのだが、 密室を含めたトリックが凝縮されていて、 成程、成程、と感心させられる。 が、好きか嫌いかと言われれば、 嫌いな方かも・・・。 とい […]

映画「残酷で異常」

あの世とこの世を結ぶ不条理サスペンス、 って感じですかね。 妻に毒を盛られて死ぬ前に、 妻を殺してしまう男。 そのシーンが、少しずつ形を変えて何度もリピートするのだけれど、 決まって最後は妻を殺害することになる。 そして気が付いたら、 男はグループカウンセリングみたいなのに参加している。 何だ、これ?? どうやらこれは罪深き死に方をした者が、 あの世で強制的に参加させられる会らしい。 男は自分の世 […]

「有栖川有栖の密室大図鑑」(有栖川 有栖・磯田 和一)

10代・20代の頃はそうではなかったものの、 最近では小説はほとんど読まないし、 ましてや推理小説なんて、、という読書スタイルだったが、 最近いくつか推理小説を読む機会があり、 昔の好奇心(?)のようなものがむくむくと湧き起ってきた。 推理小説とは言うまでもなく、 「誰が」(犯人)、「なぜ」(動機)、「どうやって」(手法) 殺人を犯したのかを考えるのが楽しみなわけだけれども、 この中の「どうやって […]

映画「カットバンク」

一言でいえば、「ほのぼのスリラー」。 殺人事件を題材にしているのに、 なぜ「ほのぼの」かというと、 アメリカ映画によくある「ザ・田舎」が舞台だから。 モンタナ州のカットバンクという小さな町。 地図で示すと、ここです。 映画中では「この国で一番寒い町」という表現が出てきますが、 アラスカもありますし、それはどうなんでしょう。 とにかく、国境近くのとんでもない田舎というのは、 分かるかと。 田舎を舞台 […]

「匣の中の失楽」(竹本 健治)

「日本探偵小説三大奇書」の最後となる、 『虚無への供物』(中井 英夫)を読んだのは、 つい最近ここに書いたとおりだが、 続けて「四大奇書」のひとつと呼ばれる、 この『匣の中の失楽』を読むというのも、 決めていたことだった。 いやぁ、すごい。よく出来ている。 これが、作者が弱冠二十歳そこそこのときの作品だとは、 とても信じがたい。 何がすごいといえば、まずはその構成。 『ドグラ・マグラ』における、 […]

映画「スマホを落としただけなのに」

一時期話題になっていたのと、 好きそうなジャンルだったので動画鑑賞してみた。 原作があるらしいが、そちらは読んでいないので、 あくまでも映画作品を観ての感想。 うーーん、サスペンスとしてのリアリティにも欠けるし、 スリラーとしての恐怖感も中途半端だし、 ちょっと変わった恋愛ドラマといった印象ですかね・・。 それまであっさりと殺人をしてきた犯人が、 主人公の場合だけそうしないというのも不自然だし、 […]

「虚無への供物」(中井 英夫)

夢野久作『ドグラ・マグラ』、 小栗虫太郎『黒死館殺人事件』と並ぶ、 「日本探偵小説三奇書」と呼ばれていることを知り、 前2作のファンである自分としては、 読まないわけにはいかなかった。 読後の第一印象としては、 「奇書」というよりは、随分と手の込んだ傑作だなというもの。 1954年から55年にかけての、 洞爺丸事故や聖母の園事件といった、 社会を揺るがした実際の事件・事故をベースとし、 そこに「呪 […]

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