ちょっと前までは、仕事が終わって、
深夜に部屋で一人でシングルモルトを舐めるのが楽しみだったけれど、
いつの間にかそんな趣味もなくなった。
酒がキライになったわけではもちろんなく、
仕事に追われすぎて、家で寛ぐヒマすらなくなったのである。
むしろ、1人で外食しながら酒を飲むことが多くなった。
銘柄はこだわらない。
「お酒」「泡盛」、そう言って出てくるものを、
文句も言わずに、流し込む。
それでも時折、びっくりするぐらい旨い酒に出会うことがある。
歌舞伎町の細い路地を入った、
お世辞にも綺麗とはいえない中華料理屋に、
友人3人と入ったときのこと。
そこで出会ったのが、
この「石庫門」(せっこもん)という紹興酒。
普段どんなに旨いワインに出会っても、
エチケットなんて持ち帰ることのない自分が、
思わず写真を撮ってしまったのだから、
どれだけのものかは想像してもらえるだろうか。
友人のうち1人は紹興酒が苦手ということで、
もう1人の友人と僕とで、あっと言う間にストレートで2本。
しかも1本、1000円そこそこ。
料理ももちろんなかなかの味だったのだけれども、
何よりもこの紹興酒のインパクトが強すぎて、
何を食べたのかも正直あまり覚えていない(単に酔っぱらっただけかもしれないが・・・)。
ふとした機会に、思いがけずこういう酒と出会えるのも、
人生の楽しみの1つだろう。
[…] 「石庫門」は、以前勤めていた会社の近くのコンビニにはなぜか置いていたけれど、 最近なかなか目にすることがなく、 今日はちょっと遠征(といっても、池袋)して、いつもと違う紹興酒を買うことにした。 […]