下戸なおもて往生を遂ぐ、況や酒呑みをや
と、親鸞聖人が言ったかどうかは、
定かではないが、
とにかく減酒することに決めたのは、
既報のとおりで、
それから2週間強が経過した。
許容量としては、
焼酎:60ml(晩飯中)
ウィスキー:35ml(就寝前)
と決めたわけだが、
土日だけは、昼に飲むことで、
平日との差を実感せねばならないのが、
サラリーマンの悲しいサガなわけで、
赤ワイン:100ml(昼食中)
を許すこととした。
これはお役所の定める1日の酒量の、
約半分に当たり、
つまり土日については、
1.5日分ずつを飲んでいることとなる。
まぁ、そのぐらいは誤差ということで。
さて、減酒をする前は、
おそらく耐え難き苦しみと哀しみに、
身も心も切り裂かれ、
廃人同然になるのではなかろうか、
という危惧があったのだが、
いざ始めてみると、
あら、カンタン。
こんなことなら、
もっと早くやっておけば良かったのに、
と、最初の心配もどこへやら。
自分はもしかしたら、
そもそも酒が好きではないのではないだろうか、
という、
逆の意味(?)で不安になってしまう始末。
それはともかく、
なぜ減酒が苦にならないかを、
冷静に分析してみると、
まず晩飯中であるが、
60mlの焼酎ロックをちびちびとやり、
残り4分の1ぐらいになったところで、
グラスに冷たいお茶を追加する。
そうすると、
薄くはあるが一応緑茶ハイとなる。
そしてそれをまた半分ぐらい飲んでお茶を追加、
また半分飲んだらお茶を追加、
ということを繰り返していくと、
緑茶ハイは限りなく薄くなってはいくが、
決して、アルコール度数ゼロにはならない!
まるで「アキレスと亀」のような、
「永遠になくならない緑茶ハイ」という、
パラドックス的な魔法ドリンクになるわけです。
そうこうしているうちに、
食事も終わるので、
特に不満は感じない、
というカラクリである。
次に、就寝前のウィスキーであるが、
問題はこっちの方だ。
何せ寝る前の数時間というのは、
読書したり映画を観たり音楽を聴いたり、
自分にとっては、
一日で唯一落ち着ける時間でもあり、
そこにウィスキーは欠かせないのである。
しかも、減酒による許容量の35mlって、
こんなもんなわけです↓
ここまであからさめに惨めな量だと、
いまは戦時中でこれは配給の酒、
毎日これだけ飲めれば幸せじゃないか、
という、開き直り的逆転の発想みたいなのが、
知らず知らずのうちに現れてくる。
これも一種の心理的防衛本能なのだろう。
そしてさすがにこの量を、
いつもみたいに3時間も4時間もかけて飲むわけにはいかず、
チェイサーを流し込みながら粘っても、
せいぜい映画一本分ぐらい、
飲み終わったら、
もう寝るしかない、
要するに、
夜ふかし癖が治ったという、
副次的なメリットも生じたわけです。
本当の意味での健康への影響は、
人間ドックに行った時に判明するが、
とりあえず、現時点としては、
翌朝すっきりと起きられるし、
週末の飲み過ぎで月曜日がグロッキーになることもない、
まぁこれだけでも、
減酒効果はあったのだと思っている。
あとは継続させることだが、
いまのところ悪魔の囁きもなく、
たぶんこのままイケると確信しております。