オイストラフのバイオリンの音は、間違いなく天下一品だ。

チャイコフスキーのコンチェルトは、間違いなく駄作だ。

だから、ハイフェッツとかが弾くこのコンチェルトを聞いてると、
最高につまらないのだけれども、

オイストラフの演奏は、
その独特のテンポの取り方のせいもあって、
あ~ら不思議、名曲に聞こえてくる。

特に、第一楽章の第二主題なんかは、
「楽譜を読み間違えてるんじゃないの??」と思うぐらい、
尋常じゃなく遅いテンポで弾くのだけれども、

それも納得できてしまうぐらいの、何というか、
ケダルイ雰囲気を出すことに成功している。

この人の演奏をCDで聞いていた、
中学・高校時代の頃は分からなったけれども、

いま改めてyoutubeでみると、
禿げて小太りの、”脂の乗ったおっさん”なんですね・・・
※オイストラフは、僕の生まれた1974年に他界している。

まさに見かけ通りに(?)、
ねちっこい演奏を聞かせてくれるチャイコのコンチェルト。
でも音色のキレイさは、間違いなく最高。

ダメな食材を一流の料理に仕立て上げた、
最高級のシェフの腕前が堪能できます。

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