「年末の第九」というのは、
バレンタインのチョコレートと一緒で、
どこの誰が始めたのか分からないが、
日本では定番の行事となっている。
あまりにもポピュラーすぎるゆえ、
正当に評価されていない気もするが、
第九というのは、とんでもない曲だと、あらためて思う。
型破りな芸術というものは、
どこかしらツッコミたくなる要素が満載なのだけれど、
この曲は違う。
この曲について語りたいことは山ほどあるが、
語るほどヤボになる。
マエストロ・トスカニーニのこの名演を見て、
感じることがあれば、幸いである。
このレスタティーヴォとかは、
オペラそのもののような、劇的さ。
モノクロで分かりづらいが、
実はマエストロは、結構オシャレなネクタイをしている。
1948年。
「日本よ、これがアメリカだ」と言いたくなる、
ニューヨークでの熱演である。