「永井荷風という生き方」(松本 哉)
荷風に親しんでいる僕でも、
作品を読むとなると、結構骨が折れる。

だからこういう、「案内本」的な存在は嬉しい限りだ。

とはいえ、この本は、荷風の作品を紹介するというよりも、
主に「断腸亭日乗」から見た、荷風の生き方(生活)に力点がある。

彼のような生き方を、頑固と見るか、古風だと思うか、
あるいは単なるスケベオヤジだと感じるか、

捉え方は人それぞれで良いのだと思う。

ただ僕には、何だか懐かしい存在でもある。

「寺田寅彦」に続く、
松本哉さんの文章は、わかりやすくて、味がある。

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