過去のニュースを見返していたら、2年前の10月の記事。
「かに星雲で超強力なガンマ線を観測」
というもの。
かに星雲までの距離は7,000光年で、
西暦1054年に中国の書物に、超新星として夜空に出現したことが記されているので、
爆発したのは、紀元前6,000年ぐらいのこととなる。
爆発後まもなく、星雲の中心部にはパルサーができて、
これが回転しながら、四方八方に超強力なガンマ線を放出していたことになるのだが、
この強さが、1000億電子ボルト超、つまり医療用X線の100万倍にもなるという。
そこで疑問なのは、ガンマ線も宇宙空間中を光速度で進むわけだから、
爆発から遅れて放出されたとしても、このガンマ線は、すでに地球上に到達していることになる。
果たしてそれだけ強力であるならば、地球の環境(特に生命)には何らかの影響はなかったのだろうか。
いわゆる「ガンマ線バースト」というのは、
過去にあった生物の大量絶滅の原因の1つにも挙げられているほどで、
至近距離で喰らうと、惑星1つを死滅させるには十分だ。
我々が無事でいるということは、7,000光年も離れていると、
到達するまでにエネルギー損失があったのだろうか。
観測されたということは、届かなかったというわけではないのだろうけれども、
どれぐらいの距離があれば、どれぐらい損失するのか、詳細を知りたいところでもある。