中・高時代の先輩の所属する楽団の、年二回の定期演奏会。
会場は満員だった。

今回は、オール・チャイコフスキープログラム。

・祝典序曲「1812年」
どんな演出があるのかと思ったら、
曲の終盤に、舞台の袖に金管奏者を7~8名立たせ、
ファンファーレを吹かせる仕掛け。
正月なので。賑やかでよい。

・ピアノ協奏曲第1番
僕の好きな曲のベスト10には入り、
おそらく100回以上は聴いているだろうけど、
Liveで聴くのは実はこれが初めて。

ピアノは、上野優子さん。
この大曲を女性が弾くというのは、それだけで立派。
特に第二楽章の繊細さは、なかなか聴きごたえがあった。

上野さんがアンコールで弾いたのは、
ハチャトゥリアンの「トッカータ」という曲らしい。

一瞬、ガーシュウィンかな?とも思ったぐらい、
強烈なリズムの、カッコイイ曲だった。
今度チェックしてみようと思う。

プログラムを見ていて気付いたのだが、この曲、
チャイコフスキーが35歳のときの作品らしい。
30代半ばにしてこの完成度・・・。やはり桁違いの才能だ。

・交響曲第1番「冬の日の幻想」
昔からこの曲は苦手で、
さすがに40手前の今となれば好きになれるかな、と思ったけど、
やはりダメだった。
20代での作曲ということもあるけど、完成度が著しく低い。

特にチャイコフスキーの場合は、
最後の3曲のシンフォニーがズバ抜けているので、
それらと比較すると、どうしても物足らなく感じてしまう。

演奏自体はかなりの熱演だったと思うけど、
演奏会の選曲というのは、難しいものだと思った。

アンコールは、「白鳥の湖」。

前にこのブログで、
「チャイコフスキーには冬が似合う」みたいなことを書いた気がするけど、
まさにその通りの、チャイコフスキーデーだった。