先日ナショジオの記事で、
太陽系から一番近い恒星である、プロキシマ・ケンタウリに、
極小の「ナノ宇宙船」を飛ばす計画があることが掲載されていて、
記事によれば、ホーキング博士も賛同しているとか。

ナノ宇宙船については、このブログでもすでに2年前に書いていたわけで、
軽ければ軽いほど、宇宙船を光速に近づけることができる。

さて、人間による宇宙への探求心は止まることがないが、
一方で、自分たちの住んでいる地球については、
実はそれほど知識がない。

このことは、
宇宙をテーマにしたSF映画は掃いて捨てるほどあるのに対し、地底を題材にしたものは、
近年ではヒラリー・スワンク主演の「ザ・コア」ぐらいであることを考えても、
間違いない事実であろう。

地下の研究が進まない最大の理由としては、
地殻が固すぎて掘り進めることができないからで、
地球の内部については、地震波などの観測データから想像するしかない。

研究が進まなければ、予算が出ない。
予算が出なければ、研究が進まない。

この負のスパイラルによって、
地球内部の研究は、驚くほど進歩していないのが現状である。

言うまでもなく、我が国は地震国なわけで、
もはや「いつ・どこで」大型地震が起きるかは予測もつかないことは、
今回の熊本地震で証明されたと言っていい。

ただ、ここで言う「予測がつかない」というのは、
あくまでも「現状においては」という注釈つきであって、

もしも我々が、宇宙に向けてロケットを飛ばすように、
地球内部を直接観測できるような技術を手にすることができるならば、
地震の予測は可能になるに違いない。

かつての偉人たちは、鳥に憧れはしたものの、
モグラになろうと思ったことはなかっただろう。

けれど我々は、今こそ敢えてモグラになるべきなのではなかろうか。

たとえ技術的に困難であろうとも、
ヒトには、それを乗り越える知能と技術があることは、歴史が証明している。

すでに探査機が太陽系を脱出し、
潜水艇が何キロもの深さの海底を航行する時代である。

地殻を掘り進み、計測器を設置し、
いち早く地殻変動を察知することは、
科学における最もホットな分野になるのではないだろうか。