Kindle Paperwhite

自分も含めて、「本好き」と呼ばれる人たちは、
読書という行為だけでなく、「本そのもの」が好きなのは間違いない。

装幀、手触り、ページをめくるときの感覚、
読後に本棚にまた一冊仲間が加わったときの喜び、などなど、
「本そのもの」の魅力は計り知れない。

一方で、このまま蔵書が増え続けたらどうしよう、
という不安もある。

現実的には、
「手元に残しておきたい本」と「手元に残さなくてもよい本」に分類し、
後者を古本屋に売るなり、人に譲るなりすることになるのだろう。

だがここで、ちょっと待てよ、と。

「手元に残さなくてもよい本」であれば、
最初から手元になくても良いのでは?

かといって図書館から借りるのだと、
万が一また読みたくなったときに、すぐに読めない。

僕個人で云えば、
辞書や学術書、全集の類は、勿論手元に置いておきたい。

けれど、新書や文庫はtemporaryであることがほとんどなので、
岩浪文庫や講談社学術文庫のような思い入れがあるもの以外は、
別に常に本棚になくても、全然かまわない。

まさにここでこそ、電子書籍が力を発揮するのではないか思い、
「Kindle Paperwhite」を買ってみた。

ここ10日間ほど、毎日使ってみて感じた、
良かった点、悪かった点を挙げておこう。


【良かった点】
・とにかく軽い
宅配便で受け取ったときに、
ケースだけ届いたのか?と思ったほど。

・薄い
常にカバンがパンパンな自分には、
これが一番助かる。

・防水
風呂で読書する習慣があるので、
ここもポイント高い。

・読み易さ
ここが一番気にしていたのだけれど、
画面の読み易さがウリだけあって、
紙上の活字を読むよりも眼が疲れない。

・操作性
電車などで片手がふさがっているときに、
片手だけでページがめくれるのは利便性が高い。

・メモ機能
自分は使わないが、メモを書き込めるので、
そういう習慣がある人にも心配ない。

・amazonアカウントがプリセット
amazon会員が購入すれば、
アカウントがプリセットされた状態で届くので、
面倒な設定の手間が省ける。

・充電が長持ち
一度充電すれば数週間持つとのことなので、
スマホみたいな煩わしさはない。


【悪かった点】
・本を検索しづらい
Kindle上で読みたい本を検索するのは、
かなり困難。
PCで検索して購入するのがオススメ。

・モノクロである
文字を読むのに特化しているので仕方がないが、
雑誌を読もうとしている人には不向き。

・ネットワークは不要?
wi-fiは標準装備だが、前述のとおり検索はPCで行った方がよいので、
あまり使わないかも。
4G回線を使えるモデルもあるが、そっちはもっと不要かも。


とまぁ、良い点悪い点それぞれあるのだけれども、
結論としては「買って大正解」

欲をいえば、Kindle対応の書籍を増やしてほしくて、
たとえば「理科年表」なんかは、
常に持ち歩きたいけれど、重くて無理なわけで、
そういう本ほど読めるようになればいいのにな、と。

ついこの間までは、「電子書籍の読書など邪道」と思っていたのだが、
紙と電子をうまく使い分けることで、
読書ライフがさらに充実することに気付いたのだった。