ギャンブルや投資における「勝ち方」を指南した書ともいえるが、
どちらかといえば自伝的エッセイに近い。
ブラックジャックのルールも知らないまま、
数学を利用すれば勝てるのでは?と思い研究を続け、
遂にはあまりに勝ちすぎて、ラスベガス中のカジノを出禁となり、
挙句の果てには殺されかけたという。
ルーレットも同じく、
回転速度や玉の位置などを毎回計算し、
稼ぎまくる。
夢のような話だが、すべて事実。
そして後半はいよいよ、投資の世界で勝負をかける。
投資に関してもまったくの素人だった著者であるが、
その数学的頭脳を駆使してヘッジファンドの運用を始め、
恐ろしいほどの収益を上げることになる。
まだ上巻しか読んでいないけれど、
すでにお腹いっぱい(笑)。
世の中には何をやってもうまくいく凄い奴もいるもんだと、
羨ましさを通り越して、ただただ驚くしかない。
僕にブラックジャックの知識があれば、
前半はもっと面白かったんだろうなとは思うものの、
文章のテンポも良いし、エピソードもかなり具体的なので、
ぐいぐい引き込まれる。
下巻はおそらく投資の話の続きになるのだろうが、
いまから楽しみである。