なんか最近、毎日「皇帝」を聴いているわけだが(笑)。
内田光子×小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ
って見ただけでも、
色モノ系な匂いがプンプンして避けていたのだけれど、
酔った勢いで聴いてみた。
第一楽章は完全に浮き足だっていて、
uchidaさんもミスタッチが目立つ。
第二楽章冒頭の弦楽器が美しすぎて、
おぉ、これぞ小澤征爾、となる。
uchidaさんは、無難にこなすが、
ちょっとトリルがうるさい。
素晴らしかったのはフィナーレ。
ブリッジの部分で、
フィナーレのテーマをピアノで先取りして弾く部分があるのだけれども、
そこの丁寧な処理に感心した途端、
これまでの鬱憤を晴らすかのような、
躍動的な演奏。
ようやくエンジン全開したかのように、
uchidaさんの腕も冴えるし、オケとの息もぴったり合ってくる。
できれば最初からそうであって欲しかったけれども、
でもこういうのもライブの楽しさなわけで、
これはこれで、全然アリ。
やっぱりフィナーレのテーマ部分は、
左手を遠慮してしまってはダメで、
その点、uchidaさんは女性とは思えないほどの力強さだったし、
逆に、繊細にすべき部分は、
女性らしさが功を奏していて、
(ただ、第二楽章はちょっと鼻につく部分もあり)
起伏が激しいというか、
ドラマチックな演奏を楽しむことができた。