最初に、「飯」と「酒」は分かるが「女」とは何事だ、
というご意見もあろうかと思うので、
著者に変わって弁解を。
江戸は、男性の数が女性の2倍近くという状態だったため、
如何せん、物事が男性目線にならざるを得ない。
まぁ、「大江戸の飯と酒と色恋」ぐらいにしておいた方が、
無難だったのかもしれないけれど。
タイトルについてはさておき、
内容はまさにそのもので、
江戸の食事、酒、色恋について、
興味深いエピソードを紹介するというようなものではなく、
経済的な側面に力点を置いて、
割と教科書的に解説を施した、
やや硬いタイプの本である。
なので、江戸文化を理解したい人はもとより、
日本史で大学入試に臨む受験生も、
読んでおいて損はないかもしれない。
ただ、「飯」はともかく「酒」と「女」の内容が、
受験生諸君にとって、刺激が過ぎたものであっても、
責任は負いませんので、あしからず。