2013年スペイン・アルゼンチン合作の、
サスペンス・ドラマ。
原題は「Septimo」(7th)。
主人公のセバスチャンは、
ある朝、別居中の妻と子どもたちが暮らす、
マンションへ顔を出す。
妻が出勤した後に、
セバスチャンが子どもたちを、
学校へ送るのだが、
いつもどおり、7階にある自宅から、
セバスチャンはエレベーターで、
子どもたちは階段で1階まで降りるという、
「競争」をすることになる。
先に1階に着いたセバスチャン。
けれど、いつまで待っても、
子どもたちが姿を現さない。
マンションの管理人や住人を巻き込み、
警察沙汰の大騒ぎとなるわけだが、
果たしてその真相は・・・。
そして、子どもたちは無事なのか・・・。
消えた子どもたちをサスペンス要素と、
夫婦と子どもたちを巡るドラマ要素との、
双方がテーマとなっているわけだが、
うーーん、
子どもたちが消えた「真相」も、
最初から予想がついていたし、
何と言っても、
主人公のセバスチャンが、
弁護士という立場でありながら、
他人を疑いまくって、
平気で不法侵入したり、
そもそも別居の原因が、
妻の親友との浮気だったり、
色々と同情できない点が多すぎて、
でも最終的には(法的には)、
「正義」になるという、
モヤモヤ感。
そのモヤモヤまでをも、
この映画のテーマとして楽しめれば、
まだよいのだけれども、
それにしてはやはりディテールが、
土曜サスペンス劇場レベルなんだよなぁ。
この作品で重要なのは、
家族やマンションの住人を含めた、
登場人物たちの「人間関係」のはずなのだが、
その部分の描き方があまりに杜撰、
というのが正直な感想。
適正価格(劇場換算):777円