映画「TENET テネット」
2020年のSF・アクション映画(米・英)。

クリストファー・ノーラン監督といえば、
『メメント』『インセプション』『インターステラー』など、

時間逆行とか、並行世界とか、
そういう「物理学的パラドックス」が大好きなわけで、

この作品はその中でも、
かなり難解。

先日の第93回アカデミー賞で、
視覚効果賞を受賞したとのことで、

2時間半という長編にもめげず、
ワクワクして観たのですが、

うーーーーーん、、、
よく分からん、というのが正直な感想。

ストーリーをざっくり言えば、
「エントロピーを減少させる装置」、

要するに、
「時間を逆行できる装置」
ってものが(なぜか)あって、

それを使って悪いことをする奴と、
それを阻止しようとする奴とが、

順行・逆行入り混じって闘う、
というお話なのだが、

そもそも誰が何のために闘っているのか、
というストーリー設定が、
イマイチよく分からず、

んー、なんだなんだ?と思っているうちに、
この映画の最大の見所(?)である、
時間逆行の仕掛けがぶっこまれて、
観ているこちらは、さぁ、大変。

昨日の敵は今日の友、
江戸の敵を長崎で討つ、
どころじゃなく、

昨日闘ったあいつは、
実は過去の自分、

てな感じで、
もう、チンプンカンプンなわけです。

劇場で観たのでは絶対理解不能でしょうが、
もちろん、家で動画なりDVDを、

鬼のように一時停止したり、
巻き戻ししたりすれば、
一応、辻褄は合うようになっている。

まぁそこがこの監督作品のエラいところなのだけれど、
僕はその試みは、
10分ぐらいで心が折れました。

たぶん70%ぐらいしか理解できてないけど、
最後まで観て、

一応伏線は回収しているし、
『インターステラー』的な、
おぉなるほど、っていう感覚もあって、
よくできているには違いないのだけれども、

分かりにくいわ、ボケ、
って感じ。

100%理解するには、
5回ぐらいは観なくてはだな。

あと敢えていえば、
主役の俳優に魅力がなさすぎなので、
キャスティング的にも減点。

ちなみにヒロインは、
めちゃ美人でした(ココ重要)。

適正価格(劇場換算):1,200円