マット・パーカー 著「屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS」(山と渓谷社)
邦題はどうかと思うが、
数にまつわるミス、
そしてそれが原因で起きた事故について、

そこから得られる教訓とともに、
紹介した本。

数学というよりも、
単位、暦、通貨など、

日常的な数についての話が、
大部分なので、
数学が苦手な人でもとっつきやすいはず。

やはり印象深いのは、
単位換算のミスが原因で、

飛行機が制御不能に陥ったり、
火星探査機が行方不明になったりといった、
「大事故」が起きてしまったエピソードだろうか。

要は、同じ重さを表すにも、
ポンド系とグラム系があったり、

長さには、
メートル系とフィート・マイル系があったり、

温度には、
華氏と摂氏があったり、、、

というように、
物理や数学のみならず、
日常で使う単位が国によってバラバラなわけで、

それが例えば、
複数の国をまたぐ国際線の飛行機においては、
とんでもないミスの原因となりうるのだ。

んな馬鹿な、、
と思う人はぜひこの本を一読してほしい。

単位換算のみならず、
ちょっとした数字のミスが、

いかに重大な事故につながりうるかということが、
身に沁みて実感できる。

そして、NASAや航空会社のような、
「ミスを起こしそうにない人達」でも、
容易にミスを起こしうるのだということ。

ミスは100%防げないので、
ミスから何を学び、
どうリカバリーするかが、
重要なのだろう。