2008年、仏・日・独・韓合作のドラマで、
3人の監督がそれぞれの「東京」を描く、
3作からなるオムニバス。
1作目は、
ミシェル・ゴンドリー監督による、
「インテリア・デザイン」。
都会に夢見て上京してきた、
若いカップルの挫折を描いた話で、
住宅事情とか、途中までは、
東京っぽさを醸し出しているけれども、
最後近く、
ヒロインがなぜか椅子に変身するあたりから、
僕にはちょっと意味不明。
2作目は、
巨匠、レオス・カラックスによる、
「メルド」。
まぁこの監督らしい、
毒っ気たっぷりの作品なのだが、
マンホールに潜んで、
時々地上に現れては悪行を働く、
謎の怪人を描いていて、
正直、東京である必要はないし、
胸糞なシーンも多く、
これは観る価値なしかと。
3作目は、
『パラサイト』のポン・ジュノ監督による、
「シェイキング東京」。
香川照之と蒼井優が、
引き籠もりを怪演した作品で、
特にストーリーもないのだけれども、
都会の閉塞感を表現できているし、
役者の演技も共感できるし、
3作の中では、
ズバ抜けてこれが一番だろう。
まぁ人それぞれの「東京感」はあるのだろうが、
半世紀近く東京に住んでる自分としては、
全体として納得のゆく作品ではなかったが、
かろうじて「シェイキング東京」だけは、
見れるレベルになっていると思う。
適正価格(劇場換算):700円