キーラ・ナイトレイ主演、
2021年UKのドラマ映画。
地球最後の日を過ごす人々の、
ヒューマン・ドラマ、
という鉄板の設定。
クリスマスの夜、
主人公夫婦の家に集まった、
複数の友人家族。
前半は、所々に不穏なシーンを挟みながらも、
よくあるドラマが進行してゆく。
むしろ、退屈で眠たくなるレベル。
でも途中から、
どうやら毒ガスやらなんやらで、
明日には地球が滅びるという種明かしがされ、
(劇中人物は元々それを知っていたという前提)
ストーリーは、
苦しまずに死ぬことができる薬物を、
飲むか飲まないか、という、
やや重たいテーマへと、
傾いてゆく。
そして最後の最後には、
驚きの結末があるのだけれども、
まぁ、それはちょい蛇足っぽいかな。
クリスマスのパーティに、
地球最後の日を重ねた設定は、
割とアリだと思うものの、
おまえら、ホントに明日死ぬつもりあんの?
っていうぐらい、
登場人物たちの言動が軽薄すぎるのが、
かなり不自然だったかなぁ。
既に開き直っていると、
言われればそうなんだけれども、
後半になって、
いやいや、未練タラタラじゃん、、、
というシーンもあるので、
やっぱり前半の不自然感は否めない。
もしかして、
名作『メランコリア』の、
オマージュ作品?と思ったが、
あの作品のような、
徹底した終末観が、
本作には欠けている。
ところどころ、
人物が人生観を語るようなセリフや、
それっぽいシーンもあるんだけどね。
それがストーリーに溶け込んでないというか、
全体的に浮足だっている感が、
否めない。
主演のキーラ・ナイトレイは、
若い頃は美人というだけで、
押せたけれども、
久々に見たら、なんだろう、
老け方と演技が嚙み合ってないのか、
なんか魅力を感じられず、
そこもガッカリポイントではあった。
あと、地球滅亡の原因が、
毒ガスなのか砂嵐なのか、
よく分からず、
リアリティに欠けているのも、
マイナスかも。
やや辛口に評価したい。
適正価格(劇場換算):900円