頭脳派の凶悪殺人犯と、
車椅子の科学分析捜査官による、
知力を尽くした闘いを描いた、
大作ミステリー。
デンゼル・ワシントンと、
アンジェリーナ・ジョリーが主演した、
『ボーン・コレクター』
という映画は有名だが、
本作はその原作の続編にあたる。
需要な要素として、
「航空機」があるのだが、
その構造や操作方法について、
そしてそもそも、
主人公が科学分析捜査官ということもあり、
とにかくディテールが素晴らしく、
それがこの本に重厚感というか、
読み応えをプラスしている。
そしてなんといっても、
捜査官チームと犯人の、
騙し合いや、
手に汗握る展開、
幾重にも張り巡らされた伏線と、
その見事な回収、
どこをとっても、
一流の作品といえるのではなかろうか。
さらに付け加えるのならば、
登場人物の個性。
特に、主人公の周りの、
捜査官チームが、
時にはコンピューターのように冷静だったり、
時には人間味を丸出しにしてみたり、
そのリアルさが、
物語性を豊かにしている。
大きなドンデン返しは、
2回ほどあるかな。
きっとみんな、
騙されるに違いない。